「住宅ローンの金利」今後も上昇しないと思う【5つの理由】

「住宅ローンの金利」今後も上昇しない

こんにちは。元・不動産営業のてつです。

書籍やネット上の記事では、ちまたのファイナンシャル・プランナー(FP)の専門家が、あいもかわらず、こう叫んでいます。

  • 「アメリカの金利上昇に伴い、日本も上昇する可能性が帯びてきた!」
  • 「金利上昇で住宅ローンが危険!」
  • 「上昇することはあってもこれ以上は下がらない!」

不動産の仕事を経験し、長らく金利動向の推移を見てきた私からすれば、こうした言葉、ホント、聞き飽きましたね。

てつ

FP専門家のあんたたち、それ、いつから言っているんだよ!

だって、これらの言葉、20年以上ずっと言われ続けてきたんですよ! ホントいい加減ウンザリですよ。

その一方で、実際の金利(店頭金利)はどうだったかというと、20年以上ほとんど変わっていません。

実際の金利はほとんど変わっていないのに、FPなどの専門家たちが、「金利は上がる可能性がある!」と言い続けているんですからね。

もはや専門家じゃなくて、「ほ○吹き」の領域に入っているのではないでしょうか?(笑)

もちろん、住宅ローンを使い、自宅を購入する人からすれば、金利を意識するのは、購入時や借り換え時に限られますので、専門家の言葉を信じてしまうのは、ある意味、仕方ありません。FPの言葉を信じる信じないは、個々人の自由ですので、それを否定するつもりはありません。

ただ、専門家たちの「金利が上昇する可能性がある!」という言葉は、もう信用できませんね・・・少なくとも私は。

残念なことに、書籍やネット記事では「金利が上がらない可能性の理由を説明した記事」はあまり見かけません。

このため、10年以上不動産営業を経験してきた私が昨今の事情を踏まえ、やっぱり金利は急上昇しないなーと思う5つの理由をまとめました。

あなたが住宅ローンの金利を選択する際の参考記事にしてもらえれば幸いです。

金利は上がらないと思う5つの理由

金利は上がらないと思う5つの理由

1.日銀が「低金利継続」を強調

住宅ローンの金利を決める際に指標になるのは、「無担保コール翌日物」や「新発10年物国債」の利回りです。そして、これらの利回り、日銀の金融政策によって基本的に決まります。

住宅ローンの金利は、民間の銀行が決めていますが、結局は、日銀の金融政策によって左右されるわけです。つまり、実質的な住宅ローンの金利動向は、日銀の政策で決められると言えるのです。

その日銀が、2019年4月25日現在、金融政策運営についてどういった方針を取ろうとしているのかは、以下の通りです。

(1)政策金利のフォワードガイダンスの明確化
日本銀行は、海外経済の動向や消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、少なくとも 2020 年春頃まで、現在のきわめて低い長短金利の水準を維持することを想定している。http://www.boj.or.jp/announcements/release_2019/k190425a.pdf

これを受けて、日本経済新聞も記事にしています。

日銀の黒田東彦総裁は25日、金融政策決定会合を受けて記者会見した。金融政策の先行き指針(フォワードガイダンス)を変更し、これまでの「当分の間」に「少なくとも2020年春ごろまで」と文言を追加したことについて「金融緩和の継続をより明確にする」と語った。そのうえで「20年春ごろまでは金利を引き上げる検討は全くないし、それより先でもかなり長い期間にわたって継続する」と強調した。
黒田総裁「20年春以降もかなり長い期間、低金利継続」

これらの記事で、少なくとも2020年までは金利が上がらないことがはっきりとわかります。そして、「それより先でもかなり長い期間に渡って継続する」といっているくらいですから、当分の間、上がらない可能性は高いです。少なくとも急上昇する可能性は限りなく低いです。

金融政策を決めている日銀が「金利はしばらく上げない」と明言しているのに、「金利が上がるかもしれない」と考えるのは、まったくもっておかしいですよね?

実は、日銀が発表した後、「金利が上昇する可能性がある」と言っていた著名な専門家らのツイッターやネット記事を見てまわりましたが、みなさん、不思議なくらい沈黙を続けています(笑)

もちろん、10年先はわかりませんけどね・・・。

ただ、2020年の東京オリンピックが終わった後、景気浮揚の大きな起爆剤が見当たらないことを考えると、低金利はしばらくは継続される可能性は高いと言わざるを得ません。

2.財政負担が増え景気が悪化するから

前項でも書きましたが、金利は、日銀の金融政策によって「新発10年物国債」の利回りなどによって決まってきます。

もし日銀が金利を上げるのならば、国債の利回りに影響を及ぼすわけです。なお、2019年度末では、日本の国債発行残高は約900兆円あります。

ご存知の通り、国債の発行残高は年々、膨れ上がっています。

金利が上昇すれば、高い金利で新たな借金をしなければならないことになり、最終的には国の財政負担悪化につながります。また2019年の秋には、消費税増税も予定されています。

ただでさえ増税で使えるお金が減る(可処分所得の減少)のに、その上、金利まで上げてしまったら、私たち一般ピープルが使えるお金って、どんどん減っていきます。

使えるお金が少なくなれば、消費する人は少なくなり、景気はどんどん悪化します。

こんな状況になってまでして、はたして日銀は金利を上げようとするのでしょうか?

1990年代後半、景気が冷え切った中で、消費税の増税が実施されたことがありましたが、増税で景気が悪化してしまったことは、今の日銀幹部であれば、わかりきっていることです。

また、バブル経済崩壊で、高い金利によって、日本経済が大きな痛手を被ったこともよくわかっているはずです。

こういう流れがある中で、金利が上がる可能性というのは極めて少ないです。

3.日銀の物価上昇目標が未達だから

かねてより、日銀は、消費者物価上昇率を2%程度にすることを目標としてきました。いわゆる量的・質的金融緩和政策です。この目標のために、ずっーと前から、日銀は量的緩和を続けてきたんです。

ところが、実際の物価上昇率は0%程度で終わっています。

日銀は政策実施する当初は、目標達成の目処を2018年度中としていたんですが、その2018年度、とっくの昔に過ぎちゃっています!(笑)

かなり前から、金融緩和政策を実施してきたにも関わらず、物価は上昇せず、結果、金利を上げることができなかったんです。

当時の市場関係者だって、物価上昇の目標が達成する可能性はほとんど見込めないと踏んでいたくらいですからね。

こうした過去の政策がうまくいかなかった理由から、仮に景気が回復したとしても、今後、金利が上がる可能性はほとんどないと言えます。

また、日本の人口はどんどん減少していきます。人口減少ペースは加速していく中で、今後、生産性の向上が見込めなければ、経済成長率はどんどん下がっていきます。

名目上の金利水準は、経済成長率が下がっていけば、金利の上昇は難しいと言わざるを得ません。

名目金利=経済成長率+物価上昇率+リスクプレミアム
(※フィッシャー方程式)

つまり、長期に渡って人口が減っていく状況では、長期的にみると、金利は上がる可能性はないと言えるのです。

4.返済が苦しくなり景気が悪化するから

現在、住宅ローンを借りている人は、たくさんいます。実際、固定金利で借りている人よりも、変動金利で借りている人の方が多い状況です。

この状況で、もし日銀が金利を上げるとするならば、変動金利で借りている人の返済計画に大きな影響を与えます。

住宅ローンの金利が上がれば、返済金額が増えます。返済額が増えれば、ローン返済が苦しくなる人も出てくるでしょう。

もちろん、金利が上がって、ローン返済が苦しくなる事態は、4〜5%程度上昇したときなので、多少の金利上昇では関係はありませんよ。(※1〜2%の金利上昇では、融資時に銀行が織り込み済みだからです。)

バブル崩壊から20年近く経て、ようやく不良債権処理が終わったのに、今更ながら、住宅ローンで破綻する人を増やそうとする金融政策をはたして日銀が積極的にするでしょうか?

それから、銀行でお金を貸し出すのは、住宅ローン利用者だけではありません。一般の中小企業へも多額の融資をしています。どちらかというと、中小企業への融資金額の方が多いですね。

こういう背景がある中で、日銀が金利をもし上げるのならば、個人のみならず中小企業の破綻を増やし、景気が悪化するだけです。ますます金利が上昇する可能性は極めて低いでしょう。

5.借り手が減少し景気悪化するから

これからマイホーム購入を検討している人にとっては、金利が上がると、返済負担が増えることになります。購入して負担が増えるなら、購入をためらう人も多く出てきます。

購入をする人が少なくなれば、銀行は住宅ローンを融資したくても、できなくなってしまいます。

現在、民間銀行の間では、住宅ローンのお客さんを獲得する競争が激しくなっています。もし、借りる人が少なくなれば、銀行の経営にも確実に影響を及ぼします。

今や、住宅ローンって、現在では銀行における安定的な収益の柱ですよ。わざわざ、銀行経営を悪化させる政策を、政府や日銀が積極的に取るとは考えにくいです。

また、不動産が売れなくなると、不動産・住宅業界も困ります。そして、戸建やマンションなどの不動産は、鉄や木材、アルミなどのざまざまな部材で構成されています。

建物が作られないことで、建設・鉄鋼などの他の業界へもマイナスの影響が波及していくのです。つまり、日本経済の景気が悪化することにもなりかねません。

住宅ローンの借り手が減少すると、日本経済の景気が全般的に悪化する可能性があるのです。こうやって考えると、やっぱり日銀は金利を上げようとする可能性は少ないでしょう。

住宅ローンの金利はやっぱり上昇しないのまとめ

住宅ローンの金利はやっぱり上昇しないのまとめ

5つの理由を書きました。住宅ローンの金利が上昇しない理由って、わかってもらえましたか?

仮に、金利がちょっと上がることはあったとしても、急上昇する可能性はありえないでしょう。もちろん、金利は、いつかは上がるかと思います。でも、それはおそらく、かなり先のことだと思いますね。

ですので、今もし、住宅ローンを借りたり、また、借り換えたりするならば、断然、低い金利の方がトクです。変動金利で借りた方が、将来における金利上昇に備えることができるからです。

低い変動金利で借りた方が、元金返済が進み、固定金利よりもトータル的には少ない利息負担ですむことになりますからね。

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ぜひ、ちまたのファイナンシャル・プランナー(FP)の専門家の言葉だけに惑わされずに、良い住宅ローンの金利を選択をしてもらえればと思います。