「住宅ローンの借り換えって、どのタイミングがいいの?」
そんな疑問を持ち、借り換えのタイミングを迷っていませんか?
借り換えで何となくトクすることがわかっていても、借り換えという行動が起こせない・・・そんな人、結構多いです。
マイホーム購入時、不動産営業の人から「金利が最も低い今、マイホーム購入のチャンスですよ!」と言われたことがあれば、なおさらです。
実際、私も不動産の仕事をしていた当時、「今は、ホント低金利です。下がらない可能性が高いですね。」と言っていたくらいですから(笑)
確かに金利(基準金利)そのものは何年も下がってはいません。しかし、返済金額を決める適用金利(※昔の優遇金利)は下がりました。
これって、銀行の「企業努力」の賜物ですね。7〜8年前の状況とでは、かなり変わりました。
こうした中で、返済負担を少なくし、金利でトクするためには、早めの行動が大切です。
結論から言いますね。
借り換えに最適なタイミングは、あなたが借り換えを試算(シュミレーション)をしてメリットがあると確認した時です。
銀行のwebサイトで具体的に試算してみると、トクするかすぐにわかりますよ。早く借り換えできれば、金利が安くなり、返済金額を減らせますのでね。
本記事では、借り換えにためらうあなたに、借り換えによる行動のメリットを簡単にまとめました。あなたの住宅ローン良き返済計画の参考にどうぞぜひ。
借り換えへのためらいはチャンスを逃す!
借り換えの最適なタイミング
繰り返しになりますが、借り換えの最適なタイミングは、借り換えの試算(シュミレーション)してみて、おトクになるとわかったときです。
すでに借り換えの試算(シュミレーション)をわかっているなら、後は行動あるのみですね。
もし、まだ試算していなければ、試算(シュミレーション)をおすすめします。
なお、試算すると言っても、借り換え自体をためらう人も中にはいるでしょう。
- 「費用(手数料)がかかるとトクしないでしょ?」
- 「忙しいし、手続きが面倒くさいよー」
- 「すでに低い金利で借りているから大丈夫よ!」
これらのためらいに対して、借り換えの試算をした方がいい理由を次に解説します。
借り換えに費用かかる?
「費用(手数料)がかかるとトクしないでしょ?」
確かに借り換えには費用がかかります。借り換え時に必要な費用には、次のようなものです。
- 銀行事務手数料
- 登記費用(登録免許税・司法書士報酬など)
- 印紙代
- 保証料
- etc.
借入残高が2,840万円の場合、借り換えの際には、諸費用合計は約73万円かかります。
(※某ネット銀行の場合)
この73万円という金額を見ると、
「73万円の大金を支払ってまで、借り換えしなくていいよー」
と思う人もいるはずです。
ただ、諸費用だけを見て、借り換えをためらうのはちょっともったいないですねー。残債が2,840万円でも、以下のような条件だと、返済総額が大きく変わるからです。
借り換え前
- 全期間固定金利:3%(35年・元利均等返済)
- 残りの返済年数:25年
- 現在の残高:2,840万円
- 毎月の返済額:13万5千円
- 返済総額(25年間):4,040万円
借り換え後
- 変動金利:0.475%(元利均等返済)
- 返済予定年数:25年
- 諸費用(登記・印紙代・融資事務手数料):85万円
- 借り換え金額:2,925万円(諸費用込み)
- 毎月の返済額:10万3千円
- 返済総額(25年間):3,095万円
借り換えすると、毎月の返済額は、3万円の負担が軽くなります。そして、25年間で総返済額がどれくらい変わるのかというと、差額は945万円です。諸費用を借り換え時の借入金額に含めても、945万円、トクする計算ですね。
85万円の諸費用の支払いが惜しいと言って、借り換えしなかったのならば、25年間で得られる945万円をみすみす捨ててしまうことになり、もったいないです。
もちろん、これは、固定金利から変動金利への切り替えなので、金利差が大きい例ですよ。
でも、仮に固定金利1.71%を想定して借り換えしても、毎月の返済額は12万円になり、25年間の総返済額の差額は445万円です。固定金利であっても、借り換えのメリットがあることがわかりますね。
つまり、諸費用を支払って借り換えしても、金利差次第ではかなりのトクが生まれるわけです。費用だけ見て、借り換えをためらうのは、非常にもったいないとわかりますよね?
借り換えに時間がかかり面倒?
「忙しいし、手続きが面倒くさいよー」
確かにもっともだと思いますね。私も面倒くさいこと、嫌いですから(笑)
マイホーム購入時は、書類手続きの準備のほとんどを不動産屋さんがやってくれたと思いますので、面倒極まりないです。必要書類になんか、言われてもいまいちピンとこないですし、よくわからないものはやりたくないですよね・・・(笑)
また、役所に行って証明書を取り寄せても、不備があれば、平日に会社を休んで役所に行かなくなれば、面倒くささが募ります。
昔、必要書類の準備が大変だったことを考えると、つい後回しにしたくなる気持ちにもなります。
でも、最近はインターネットの普及もあり、手続きはだいぶ簡単になったんですよ。一部のネット銀行の中には、店舗に行かずできるところもあるくらいですから。
そもそも、仮審査で必要な書類は、免許証や健康保険証など、ごく限られたものです。コンビニのコピー機でスキャンすれば、USBメモリにカンタンに保存ができます。
仮審査申込そのものも、休日や仕事が終わった平日の夜にでも10分ちょっとと、パソコンがあればすぐに終わってしまいます。
また、仮審査が通り、本審査で必要な書類なども、多くの銀行ではわかりやす説明がされており、コピーもコンビニなどで済ますことができますので、難しくありません。
住民票や住民税課税証明書などの書類は、平日、役所に行かないといけませんが、取得自体は、役所に行き、数時間あれば終わります。状況によっては、家族に頼むこともできます。
もちろん、この数時間が惜しいのなら、仕方ありません。しかし、借り換えでトクする数百万円のメリットを捨てて、数時間のコストを惜しむのは、さすがにバランスを欠く考えではないかと思います。
こうして考えると、「忙しいし、手続きが面倒」と言ってしまうのは、言い訳っぽく見えるのがわかります。
昔とは異なり、今はインターネットの全盛期の時代です。ネットとコンビニをうまく利用して、チャチャっと手続きしてしまえば、数時間だけの時間を割くだけで終わるのです。
時間がかかり面倒だというのは思い込みだとわかるかと思います。
低い金利で借りているから大丈夫?
2〜3年前くらいに変動金利や固定金利で借りている人は現在の金利と変わらず、借り換えの必要はないのかもしれません。
ただ、7〜8年くらい前の2010年代前半に借りた人であれば、もっと低い金利になる可能性があります。
例えば、2012年の頃、大手都市銀行の引き下げ幅は、1.2%が主流でした。この場合、引き下げ適用後の変動金利は1.275%です。
一方、現在、某ネット銀行の引き下げ幅は2.347%で、適用後の変動金利は、0.457%です。(※基準金利は2.775%)
金利差にして1.275%ー0.457%=0.818%
0.818%って、そんなに違いがないように思えます。でも、借り換えの試算(シュミレーション)をすれば、どのくらいおトクになるのか、一目瞭然です。一応、簡単なシュミレーションしてみますね。
借り換え前
- 8年前(2012年)に4,000万円借入(35年・元利均等返済)
- 変動金利:1.275%
- 残りの返済年数:27年
- 現在の残高:3,230万円
- 毎月の返済額:11万8千円
- 返済総額(27年間):3,815万円
借り換え後
- 変動金利:0.457%(元利均等返済)
- 返済予定年数:27年
- 諸費用(登記・印紙代・融資事務手数料):95万円
- 借り換え金額:3,325万円(諸費用込み)
- 毎月の返済額:10万9千円
- 返済総額(27年間):3,534万円
借り換え後、毎月の返済額は9千円分、負担が軽くなります。そして、27年間で総返済額がどれくらい変わるのかというと、280万円です。借り換え時に諸費用を借入金額に含めても、280万円、トクする計算ですね。
もちろん、借入時期や借入残高によっては、誰でも借り換えで必ずしもトクするわけではありませんよ。
しかし、7〜8年前に、金利はこれ以上下がらないと言われたの当時の金利ですら、借り換えによってトクしているわけです。
「低い金利で借りているから大丈夫!」と思い込んでしまうのは、ちょっと時期尚早です。
大丈夫と思い込まず、数百万円、おトクにならないか、まずは試算してみることが大事な行動だと言えます。
借り換えのタイミングのまとめ
「借り換えなんて、面倒。費用もかかるし、ウチは低金利の時代に借りたから大丈夫!」
なんて思っていると、大きなチャンスを失ってしまうかもしれないことわかりますよね。
もちろん、適用金利が下がり続けてきたので、
- 「これからもまだ金利は下がるかな・・・。」
- 「金利が下がるのを待った方がいいかな・・・。」
と思う気持ちもわからなくもないですよ。
しかし、ここ数年、下がり続けてきた適用金利が一定の域に落ち着いている状況を踏まえると、今、この時期に借り換えをするのは良いチャンスではないかと、私は思います。
実際、適用金利が下がり続けてきた結果、一部の銀行では住宅ローン業務から撤退するところも出てきています。
これって、つまり、金利競争が激しくなった結果、銀行の住宅ローンの採算が取りにくくなった結果です。
とするならば、適用金利が落ち着いている今、均衡を保った金利とも言えるわけです。この金利が低い時期に借り換えすることこそが、最大のチャンスとも言えます。
この状況でやるべきことは、あなたが借り換えの試算(シュミレーション)でトクすることができるかどうか確認することです。
時間は流れており、考えているだけでは、金利は下がりません。
ぜひ、「もうちょっとしたら・・・」と考えずに、行動を起こして、借り換えでトクするチャンスを掴んでください。ほんのちょっと行動を起こせば、大きなメリットを受け取れるかもしれませんのでね!