フラット35のデメリット8つをあげてみる【メリットも解説】

フラット35のデメリット8つをあげてみる【メリットも解説】

  • 慎重に返済計画をたてるならフラット35が安心
  • 変動金利は金利が変わる可能性があるから不安
  • フラットだと金利が上がっても返済額が増えないので良い

そんなふうに考えて、長期固定金利の代表格であるフラット35を選ぶ人って多いです。

私が不動産営業の仕事をしていた頃、お客さんみんな、そんな感じでフラット35を選んでいましたね。

もちろん、住宅ローンは長期に渡って返済していくものなので、長期間、不安に苛まれるのはイヤですし、心の安心保険料として、フラット35を選ぶのはもっともです。

しかも、住宅ローンの専門家が指摘する多くの記事などでは、

「変動金利は金利が変わる可能性があり危険だから、フラット35が安心!」

と勧めているので、なおさら、変動金利ではなく、フラット35をした方がいいに決まっていると思うはずです。

しかし、変動金利のデメリットを理解し、フラット35のメリットを理解する一方で、デメリットを理解していないのは、必ずしも適切な理解とは言えません。

フラット35を選択するのであれば、メリットだけでなく、やはりデメリットをも理解した上で、選択するべきではないかと思います。

そこで、本記事では、あまり語られることのないフラット35の8つのデメリットをお伝えしたいと思います。

デメリットをわかった上で、フラット35を選択すれば、あなたにとって必ず最適な選択肢となるはずですよ。

フラット35をおすすめしない8つのデメリット

フラット35の4つのデメリット

変動金利に比べて金利が高い

言わずもがな、フラット35の金利は、変動金利よりも高いです。

史上最低金利と言われている昨今でも、一番低い変動金利に比べれば、金利は高いです。

ネット銀行の変動金利が0.457%ですが、アルヒ・フラット35の金利は1.27%ちょっと。

その差は、1.27%ー0.457%=0.813%です。

35年間、金利が変わらない前提だと、0.813%の差であっても、利息総額は450万円になりますので、この差は大きいです。

もちろん、機構団信に加入しなければ、金利は1.07%になりますが、変動金利では、団信込みの金利であることを踏まえると、やはり相対的に高いといわざるを得ません。

また、フラット35sであれば、金利は1.02%になりますが、借り換えでは、フラット35sで利用できませんので、こうした場合には、やはり高いと言わざるを得ません。

自己資金がないと金利が上がる

フラット35の場合、自己資金がないと金利が上がります。以下の表は、ARUHIフラット35で団信不加入の場合です。(2019年3月現在)

借入期間 融資比率
借り入れ:9割以下、借り換え:10割以下 借り入れ:9割超10割以下
21年~35年 年1.070% 年1.510%

借り入れの融資比率が9割前後で、0.44%の差が出てきます。この0.44%の差って、35年返済で3000万円借入で考えると、利息総額は237万円になります。毎月の返済額の差で考えても、0.44%変わると毎月6千円の負担が増えます。

変動金利でも、自己資金で条件金利が変わることがありますが、流石にここまで差が開くことは少ないです。

融資比率が9割をちょっと超えるだけで、金利が0.44%変わるっていうのはかなり大きいデメリットじゃないかと思いますね。

団信加入で金利が上がる

先ほどの表では、団信に加入しない場合、9割以下の借り入れ金利は1.070%ですが、団信に加入すると0.2%上がります。

借入期間 融資比率
借り入れ:9割以下、借り換え:10割以下 借り入れ:9割超10割以下
21年~35年 年1.270% 年1.710%

この点、民間銀行(じぶん銀行など)の変動金利(0.457%・2019年3月現在)では、金利の中に団信料が含まれています。フラット35で団信に加入すると、金利がかなり上がると言えると思いますね。

もちろん、団信に加入しない選択肢もありますよ。ただ、長期に渡って借入して、加入者に万が一のことがあった時のことを考えると、やはり団信付きの借入の方が安心です。

平成27年3月31日現在約150万人の方がご加入
平成26年度の支払件数は、9,508件これは加入者の約1/160です。
機構団信特約制度について

これを多いと見るか少ないと見るかは、個々人によって変わってきます。

私が不動産の仕事をしていた頃は、団体信用生命保険団信が支払われずに、競売にかかってしまった物件を見てきました。

普通の生命保険に加入して、保険金を受け取ることができても、生活費に回さざるを得ません。その結果、住み続けることが難しくなりますので、やっぱり団信には加入しておいたほうがおすすめです。

毎月の返済額が高い・元金返済が遅くなる

2012年2月1日の日本経済新聞の記事を元に、変動金利と固定金利とではどれくらい元金返済が遅くなるのかを試算してみます。

一般に固定金利型よりも変動金利型のほうが返済金利は低い。例えばみずほ銀行の住宅ローンは現在、変動金利型が年0.875~1.275%、35年間の全期間固定金利型は年2.40%だ。
低金利「固定」で安心 住宅ローン活用術(上) 「変動」上昇後は注意、返済計画の熟考を

住宅ローンの変動金利はリスク大?【いや固定だってリスクあるよ】住宅ローンの変動金利はリスク大?【いや固定だってリスクあるよ】

前提条件

  • 借入金:4000万円
  • 返済期間:35年・返済方法:元利均等返済
  • 変動金利(適用金利):0.875%
  • 固定金利(35年全期間):2.40%

この前提条件だと、毎月の返済額は以下の通り。

  利息の支払総額(7年間) 支払総額(7年間) 7年後の借入残高
変動金利(0.875%) 1,679,116円 6,967,742円 24,711,375円
固定金利(2.40%)  4,703,621円 8,874,377円 25,829,244円

7年間だけで、利息の差額(470万円ー167万円)は303万円。7年後の借入残高は、変動(2471万円)と固定(2582万円)とでは、111万円の差です。

7年前の金利は、変動(0.875%)と固定(2.40%)と、ちょっと高めですが、金利が高いと元金の返済ペースが遅くなることがよくわかるかと思います。

借りすぎになる恐れ

フラット35の場合、借入可能額は適用金利と返済負担率によって決まります。

フラット35【年収別の返済負担率】

年収 返済負担率
400万円未満 30%
400万円以上 35%

例えば、年収500万円の人がフラット35で借りると、金利1.71%の場合、借入可能額は、計算上では4606万円になります。

一方、民間銀行の場合、借入可能額は銀行独自の審査金利と返済負担率によって決まってきます。

住宅ローンの借入可能額はどう決まる?住宅ローンの借入可能額はどう決まる?【年収別にまとめてみた】

年収500万円の人が借りる場合、審査金利を4%、返済負担率を40%した場合、借入可能額は3764万円です。

この結果、フラット35と民間銀行とで借入可能額を比べると、4606万円ー3764万円=850万円の差が出てくることがわかります。

もちろん、フラット35であったとしても、必ずしも4606万円借りられるわけではありません。また、個々人の属性によっては、借入可能額はもっと低くなることもあります。

しかし、審査基準上では、フラット35の方が明らかに借入可能額が増えます。

多く借入したい人にとってみれば、フラット35の方がメリットがありますが、返済計画が甘いと返済負担率が高くなり、住宅ローン返済で苦しむことも大いに考えられます。

よくフラット35は、審査が甘いと言われることがありますが、実はこうした理由があるからですね。

きちんと返済計画を立てられる人にとっては良い金利になり得ますが、返済負担率ギリギリで借入をすると、将来において支出が増えた時に、返済が苦しくなり、破綻することもあるわけです。

借り換えができない可能性

フラット35で借り入れた後、変動金利に借り換えしたくてもできない可能性が出てきます。

借入可能額が、民間の銀行で決まる借入可能額を超えてしまうと、借り換えしたくてもできないからです。前項でも説明しましたが、フラット35の場合、元金返済が変動金利に比べて進みません。

借入可能額が民間の銀行の借入可能額を超えた上で、元金返済が進まないと、すぐに借り換えしたくてもできません。

例えば、先ほどの例では、フラット35で4600万円(1.71%)借入したとき、1年後の残高は4503万円になります。変動金利や固定金利(銀行融資)に借り換えしたくても、借入可能額を大幅に超えているため、できません。

したがって、借入金額次第では、フラット35を選ぶと、借り換えが難しくなることもあり、注意が必要です。

条件に適合しないと借り入れできない

よく言われるデメリットですが、フラット35では以下のような条件に当てはまると、

  • 一戸建て住宅:床面積70㎡以上
  • マンション:床面積30㎡以上
  • 物件購入価格が1億円以下
  • フラット35の技術基準に適合していること

通常の住宅であれば、そんなに気にする必要はありませんが、例外に当てはまってしまうと、借入することができませせん。

そのほか、技術基準に適合しているかどうかを証明するために、適合証明書の提出が必要になり、その証明書の発行に、時間やコストがかかるという難点もあります。

借り換えしないと金利が変えられない

フラット35の場合、基本的には全期間にわたって金利が固定されていますので、金利変更の余地はありません。

これが民間の銀行だと、固定金利の特約期間後は、別の期間の固定金利に変更できます。変動金利であれば、固定金利への切り替えの申し込みは、いつでもできます。

フラット35の場合には、こうした切り替えの選択がないため、金利変更したい時は、借り換えをしない限り、変更することはできません。

したがって、将来、借り換えを考える人は、借りる時に、借り換えの手数料までをも考えた上で、フラット35を借りる必要があります。

フラット35のメリットも解説

フラット35のメリット

デメリットを述べてきましたが、フラット35にもメリットはあります。

主な次のようなメリットですね。

  • 金利が変動せず返済計画が立てやすい
  • 勤続年数を問わず自営業の人でも申し込みしやすい
  • 団信の加入が任意
  • 金融機関の全期間固定ローンよりも低金利
  • 銀行よりも借入可能額を増やしやすい

以下、簡単な説明です。

金利が変動せず返済計画が立てやすい

フラット35は日銀の政策や景気変動に影響されないため、金利が変わりません。金利上昇リスクに怯えず借入期間にわたって安心感があります。

そのため、返済計画も立てやすく、自分でマネープランを立てて借入したい人にとってみれば、合理的な金利です。

勤続年数を問わず自営業の人でも申し込みしやすい

民間の銀行だと審査が厳しい人も、フラット35であれば通る人もいます。最たる例が、自営業・フリーランスの人などです。

これらの職業でも、比較的審査が通りやすいのがフラット35です。

もちろん、個人信用情報上に異動情報があったら審査は通りませんし、必ずしも通るというわけではありません。

しかし、民間の一般的な借入に比べると比較的、融資が通りやすいのはよく知られた事実です。民間の銀行ではダメだったけど、フラットだと通ったというのはよく聞きます。

団信の加入が任意

民間の銀行融資で、団信に通らず借り入れができなかった人にとってみれば、団信の加入が任意というのは、この上ないメリットです。

また、健康状態が良くて、一般の生命保険に入っており、団信は不要という人にとってみても、その分金利を下げることができれば、負担は軽くなります。

団信に入れず、もしくは団信は不要という考えの人にとってみれば、加入せずに金利が下げられる選択肢は、魅力的なメリットになります。

金融機関の全期間固定ローンよりも低金利

固定金利を選択する場合でも、全期間固定金利にしたい人にとっては、民間の銀行よりも、フラット35の方が低金利です。

銀行の全期間固定金利は、フラット35と比べると、高いです。

最近のフラット35は、銀行の短期特約の金利に負けないくらい低いですので、変動金利ではなく、固定金利を選択したい人にとっては、フラット35をは魅力的なメリットです。

銀行よりも借入可能額を増やしやすい

先ほどフラット35のデメリットでも述べましたが、少しでも借入可能額を増やしたい人にとってみれば、フラット35は、借入可能額が民間の銀行よりあげることができますので、魅力的です。

新築住宅を購入する時など、オプションが増えていき、民間の銀行融資だと、予算が収まらないときは、フラット35の出番ですね。

しかし、借入可能額が増えれば、毎月の返済額や総返済額はアップしますので、自分自身できちんと返済計画と立てる必要が出てきます。

この点は、メリットとデメリットが表裏一体ですので、気をつけなければなりませんね。

フラット35のデメリット・メリットのまとめ

フラット35のデメリット・メリットのまとめ

一般的には、よく安心と言われるフラット35にも、デメリットがあることがよくわかってもらえましたか?

こうしたデメリットをみると、やっぱり変動金利がオススメですね。

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しかし、こうしたデメリットがフラット35にあっても、デメリットを上回るメリットに魅力をもし感じるのならば、ためらうことなく、フラット35を選ぶべきかと思います。

金利の低さに安心を感じるのではなく、金利が動かない点に安心感を感じるのなら、その選択を取った方が、より良い選択肢となり得るからです。

さらには、フラット35は、半官半民の住宅金融支援機構が融資している商品ですから、その点でも、借入は安心です。

バックボーンから安心するのも、フラット35のメリットですね。

特におすすめなのは、フラット35で実績が高いアルヒのフラット35です。フラット35は多くの金融機関で扱っていますが、フラット35をメインに扱っているところが、実績があり安心できます。

フラット35のデメリットを理解しつつ、メリットを最大限受け取り、よき住宅ローン返済ライフを過ごしてください。