住宅ローン「変動金利」なのにウチの金利なんで下がらないの?

住宅ローン「変動金利」なのにウチの金利なんで下がらないの?

ネットのニュースや住宅ローン記事を見ると、史上最低の低金利という言葉がよく目につきます。

そして、ネット銀行の住宅ローン広告を見ると、0.5%をきった、0.457%というすさまじい低さの金利に驚くばかり。

そうした世間一般では、金利はどんどん下がり続けているのに、なぜか半年に1回、自宅に送られてくる返済予定表を見ると、金利(利率)は借りた当時と同じまま・・・。

  • 「いったい、なぜ?」
  • 「もしかすると、銀行の方で細かい調整してくれているの?」
  • 「え? 変動金利って、変動するんじゃないの?」

そんな風に思ったり、考えたりしたことありませんか?

結論から言うと、変動金利自体は、ここ何年もずっと変わっていません。変わり続けているのは、引き下げ幅(※昔の優遇金利)です。

この引き下げ幅は、残念ながら、住宅ローンを借りた時に決まってしまうのです。だから、あなたの金利は、変動金利でも変動しないんです。

悩めるあなたに、低金利のメリットを感じてもらいたいので、変動金利や引き下げ幅のこと、記事としてまとめました。

あなたの住宅ローン返済計画に役立てれば、幸いです。

変動金利ってどうやって決まるの?

変動金利ってどうやって決まるの?

まず変動金利への理解が最初のポイントです。

①基準金利ー②引き下げ幅=③適用金利

基準金利から引き下げ幅を引いたものが、適用金利です。実は、この適用金利があなたの利息を決めているんです。

以下、それぞれを簡単に説明しますね。

①基準金利

一般的によく言われる意味合いでの変動金利です。店頭金利とも呼ばれます。

2019年3月現在、この基準金利(店頭金利)は、大手都市銀行だと2.475%、ネット銀行だと2.775%です。なお、この基準金利は、日本銀行(日銀)が決定する政策金利と連動します。

日銀の決定に連動して、変わる可能性があるんですね。それゆえに、変動金利と呼ばれるんです。

住宅ローンを借りる時には、変動金利って、金利が変わる可能性があり、危険があるということを聞きませんでしたか?

これは、日銀の決定に応じて金利が変わると、返済額が増え、住宅ローンの返済計画が変わり、予測が立てにくくなるから、一般的には、危険があると言われています。

しかしながら、この基準金利、変動するかもしれないと、散々言われている割には、この10年間変わっていません。20年間で見ても、0.5%前後しか変わっておらず、すっと2%台を推移したままです。

有名なファイナンシャルプランナーなどの専門家は、「変動金利は変動するから危険!」と20年近く言い続けていますが、実は長期間変わっていないんです。実は、それほど危険じゃないんですね。

②引き下げ幅

引き下げ幅は、いわゆる、金利の割引(ディスカウント)のことです。昔の「優遇幅(優遇金利)」ですね。

ネット上の記事では、優遇幅や優遇金利という言葉、よく見かけますね。でも今現在、銀行の表記上では、優遇金利という言葉は使われていません。銀行のHPやパンフレットをよーく見ると、優遇という言葉、使われていないことがわかるはずです。

この「引き下げ幅」なんですが、残念ながら、新規で借りた時の契約、借り換えた時の契約時で決まってしまいます。

また、すべての人に対して一律に決まるものではありません。人それぞれによって、返済能力の有無などによって変わってきます。

例えば、ある人は1%だけど、別のある人は0.2%など、人それぞれによって変わってくるんです。

そして、さらにこの「引き下げ幅」は、時々によっても変わってきます。10年前の引き下げ幅は、1〜1.2%が多かったのですが、今現在の引き下げ幅は、1.5%〜1.8%が多いといった感じです。

つまり、年代ごとによっても、引き下げの数字は変わってくるんですね。

なお、一度契約で決まってしまうと、返済が終わる時まで変わりません。契約書にも、以下のような感じで、きちんと記載されているはずです。

  • 【店頭金利より○%優遇】
  • 【店頭金利より○%引き下げ】

補足までに引き下げ幅には、「当初引き下げ」と「通期引き下げ」があります。

借り入れ(借り換え)してから、最初の固定特約の期間、割引を大きくするのが「当初引き下げ」です。一方で、借入期間にわたりずっと同じ引き下げ幅なのが「通期引き下げ」です。

③適用金利

①基準金利から②引き下げ幅を差し引くことで得られた金利が、「適用金利」です。

実際に借入をした時に、利息を計算するときに適用される金利ですね。例えば、基準金利2.475%で、引き下げ幅が1%の場合、

2.475%ー1%=1.475%

この1.475%が適用金利であり、実際に利息計算の元になる金利になります。

ちなみに、3000万円を借り入れして、第一回の返済時の利息金額は?というと・・・

3000万円×1.475%÷12ヶ月=36,874円

この36,874円が、第一回の返済時の利息金額になるわけです。

①・②・③からわかること

それぞれがわかれば、あとはカンタンです。都市銀行Mで借りる場合を考えてみます。

都市銀行Mで、10年前に変動金利で借りたら、引き下げ幅(優遇幅)は1.2%

一方、現在、都市銀行Mで変動金利で借りると、引き下げ幅(優遇幅)は1.85%

基準金利(2.475%)はこの10年間変わっていません。というわけで、

2.475%(基準)ー1.2%(引き下げ幅)=1.275%(適用金利)←10年前

2.475%(基準)ー1.85%(引き下げ幅=0.625%(適用金利)←今現在

10年前と今とでは、適用金利が違うことがわかりますね。

先ほども言いましたが、引き下げ幅は、借り入れ時に一度決まってしまうと、それ以後完済するまで変わりません。

自宅に送られてくる返済予定表の金利(適用金利)は、変わらないのはこうした理由からなんです。

なお、ネット上でよく見かける低い金利は、引き下げ幅が拡充されたことで適用金利です。

引き下げ幅は、時間とともに拡充されてきたわけですね。

というわけで、基準金利(店頭金利)は変わっていなくとも、引き下げ幅が下がり続けてきた結果、今借りている人は低い金利で借りているというわけです。

MEMO
昔借りたあなたの金利は変わっていないけど、最近、住宅ローンを借りた人は、あなたよりも低い金利で借りている。

引き下げ幅が変わると利息も大きく変わる

10年前と今現在とで引き下げ幅の差が0.65%違うことで、どれくらい変わってくるんでしょうか?

単純にどれくらい利息負担の差が生まれるのか、計算してみました。25年の利息総額は・・・

  • 借入1000万円→利息の総額  837,197円
  • 借入2000万円→利息の総額 1,674,395円
  • 借入3000万円→利息の総額 2,511,593円

・・・と、たった0.65%違うだけでも、25年間では、かなり差が出てくることがわかりますね。

金利を下げるには2つの方法

金利を下げるには2つの方法

金利を下げるには2つの方法があります。

  • 今の銀行で金利引き下げる交渉
  • 借り換えによって金利を下げる方法

以下、説明します。

今の銀行で金利引き下げる交渉

これは今借りている銀行で、金利の引き下げを交渉するやり方です。

交渉というと難しく感じるかと思いますが、そんなに難しくありません。

「今、他行へ借り換えを予定しています。ちなみに御行で今の金利条件変更を検討いただくことはできますか?」と聞くだけです。

その時に銀行から、

「どの銀行で借り換えを予定されていますか?」

「その銀行で仮審査はもう通っていますか?」

など聞かれます。

聞かれたら、予定している銀行がありシュミレーションを済ませている場合は、その銀行名を伝えて、また、仮審査が既に通っている場合には、その結果を伝えるだけです。

最終的に落とし所となる金利は、「交渉金利」で決まります。

見直しするなら【交渉金利】の技で臨め住宅ローンの金利を同じ銀行で見直しなら【交渉金利】で引き下げ交渉

ただ「交渉金利」がわからなくとも、金利条件変更した場合と借り換えをした場合の総返済額とを比較すれば、見極めがつくので、別にわからなくでも大丈夫です。

なお、通常、ネット銀行で借り換えをした方が、メリットでは分配が上がるはずです。コスト削減に努めているからです。

いうまでもなく、多少ならコストが上回っても、同じ銀行で金利条件変更をあなたが選びたいのなら、それはそれでアリの選択ですよ。

借り換えによって金利を下げる方法

借り換えによって最大限メリットを受け取るには、やっぱりネット銀行の活用です。

金利変更もメリットはありますが、やはり可能な限り総返済額を減らしたのであれば、借り換えがおすすめです。

以下では、10年前に都市銀行で3000万円借りた前提で、借り換えをシュミレーションしてみます。

借り換え前の前提条件

  • 大手都市銀行・35年返済
  • 返済方法:元利均等返済
  • 借入金額:3000万円
  • 変動金利(適用金利):1.275%(基準金利:2.475%・引き下げ幅:1.2%)
  • 10年後の借入残高:2,270万円
  • 残りの返済予定年数:25年

ネット銀行で借り換えを想定

ネット銀行で借り換えを想定して、諸費用込みの借り換え金額(借入残高2,270万円+諸費用)で試算してみます。

ネット銀行のシュミレーションから、諸費用は70万円を想定。諸費用の内訳は以下の通り。

登録免許税・司法書士報酬など 174,560円
印紙代 20,000円
事務手数料 505,440円
諸費用合計 700,000円

借り換え時の条件

  • 変動金利(適用金利):0.457%
  • 予定返済年数:25年(予定返済回数:300回)
  • 予定借入金額:2,340万円借入残高2,270万円諸費用70万円

借り換えする場合・しない場合の比較

借り換えをシュミレーションすると、次のような差が出てくるのがわかります。

  毎月の返済額 利息の支払総額 返済総額
借り換えをしない(25年間) 88,405円 3,821,639円 26,521,639円
借り換えをする(25年間)  82,555円 1,366,623円 24,766,623円

借り換えするだけで、毎月の返済額は6千円ほど負担が軽くなります。

さらに、25年間の総返済額の差額は、2,652万円ー2,476万円=175万円。借り換え時に、保証料が返戻されることも含めれば、借り換えで最低でも175万円が、おトクになる試算です。

ウチの金利なんで下がらないの?のまとめ

ウチの金利なんで下がらないの?のまとめ

金利が下がらない理由、わかってもらえましたか?

せっかく理解してもらえたなら、ぜひ行動を起こして、利息負担を軽くして、あなたにおトクになってもらいたいです。

借り換えを考えつつも「そのうちにね・・・」と行動に移さなければ、また何年も時間が過ぎ去ってしまうだけですから。

その時々で、「今は忙しいし、また近いうちに」と考えていれば、あっという間に時間なんて経ってしまいますよ。

なぜウチの金利は下がらないの?という疑問をもって過ごしていたことからも、わかってもらえますよね?

「借り換えするとなれば、今借りている銀行に悪いし、振込先だって変えるの面倒くさい、今じゃなくてもいいのでは?」

なんて思っていたら、ますます損してしまうことも・・・・。

もったいない話ですよ。せっかく金利のこと、わかったんですから、メリット受け取らないと!

もちろん、人によって借入残高は違いますよ。金利が低い人であれば、借り換えメリットは、ないのかもしれません。

ただ、そのメリットがどれくらいかを把握するだけでも、大事なことではないでしょうか?

借り換えのメリットがわかれば、あとはちょっと行動するだけなんですから。

まずはネット銀行でシュミレーションするところからですよ。

ちょっとした行動ができるどうか、未来のお金の積み重ねって大きく変わってくるんですからね。

思い切って事前審査に申し込んでしまえば、後は手続きは淡々と進むだけ!

必要書類の連絡だって来るし、その通りに進んだら、気付けば、何十万円もトクした!・・・なんてなるわけです。

今まで知らず気づかなかった金利のメリットをぜひ理解して、あなたの金利がおトクになるかどうか早く確認してくださいね!